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□□□勝手に進むゲームのセーブデータ□□□
ある日、彼は異変に気づく。自分のセーブデータが、まだプレイしていないところまで、勝手に進んでいるのだ。さまよえる魂がゲームに取り憑き、勝手に遊んでいたら・・・・・・・・。身の毛もよだつゲーム都市伝説。DEEPがお話します。
家庭用、あるいは携帯ゲーム機世代の方なら一度は自分のセーブデータが消えてしまった経験があるだろう。コツコツと積み上げてきたアイテムのコレクションや経験値などが一瞬で無くなる、バーチャル独特の喪失感は何度味わってもイヤなもの。それとは逆に、ゲームのストリーを勝手に先に進められてしまうのも、自分の楽しみを他人に奪われたようで、これまた不愉快な気分にさせられるものである。
さて、ある人が某人気ソフトをプレイいていた。このゲームはステージをクリアするごとに、そこの状況をセーブできるようになっている。ステージを進めていくと、それまで「?」マークになっていた新たなステージをプレイできるようになるのだ。ある日、彼(彼女という説もある)は異変に気づく。自分のセーブデータが、まだプレイしていないところまで進んでセーブされているのだ。
最初はバグだろうと思った彼は、ゲームを最初からやり直し始めた。だが、やはり彼のセーブデータは勝手に進められていったのだ。何度繰り返しても同様に、勝手に進められる彼のゲーム。普通の感覚ならそこで、重度のバグと考えてプレイを断念するかメーカーに問い合わせるところだが、彼の場合は違った。
自分以外の誰かが、このゲームをプレイしているに違いない。そう考えた彼は親切にも、その何者かのために、新規のプレイヤーデータを用意していたのだ。プレイヤーの名前を「あなたの分」として、しばらく様子を見ていると、それ以来、彼のセーブデータが勝手に進められることはなくなった。
と同時に「あなたの分」のセーブデータは、徐々にゲームを進めていったのだ。かなり不気味な状況だが、そもそも霊感体質を自称しており、見えるはずのないモノにも理解を示しているの彼は、特に気にせず「あなたの分」との共同ゲーム生活を受け入れていた。
その後、彼は仕事が忙しくなり、ゲームをする時間がめっきり減ってしまう。その間にも「あなたの分」は着々とゲームを進めていったらしい。彼が久しぶりにソフトを起動したとき、彼と「あなたの分」のプレイ時間は数倍の差がついていた。
自分はゲームをする暇もないほどに忙しく働いているのに、コイツは暢気にゲームを進めやがって・・・・・・・。そう考えると無性に腹が立ってきた彼は、「あなたの分」のデータをつい消去してしまった。ちょっと大人げなかったかなと思いつつ自分のセーブデータを読み込もうとした瞬間、彼は息を飲んだ・・・・・・・・・。自分の名前が付いているはずのデータ名が「なぜ消した?」と変っていたのだ。
このソフトのセーブデータは、本体のハードディスクに書き込まれている。薄気味悪くなった彼は、「なぜ消した?」と名付けられたセーブデータを消去して、ソフトを再起動。これでもうすべてのデータは消えているはずだったのだが、そこにはなぜかデータがひとつ残っていた。
そこに表示されたデータ名は「お前も消すよ」・・・・・・・・。 翌日彼はそのゲーム本体を中古ショップに売り払った。